食物アレルギー
食物アレルギーに困っている方は、近年増加傾向にあり、様々な情報が溢れています。
原則として、食物アレルギーがある場合、「必要最低限の除去」が推奨されています。
本当は食べても大丈夫だけど、なんとなく不安だから食べない、という方もいらっしゃいます。
もし、この程度なら食べて大丈夫、という量がわかっている方は、(注意しながらではありますが、)その食べ物を食べても大丈夫。むしろ、食べたほうがよい場合が多いです。
アレルギー検査に関してはこちら
*当院では、皮膚テスト、食物経口負荷試験は行っておりません。
いろいろなアレルギー
パンケーキ症候群(経口ダニアナフィラキシー)
ダニによるアレルギーです。小麦粉やお好み焼き粉、ホットケーキミックスなどを開封後に常温で保管した際に、その中でダニが繁殖し、食べた時にダニのアレルギーを発症してしまうことがあります。開封後は冷蔵庫で保存し、早めに使い切ることがおすすめです。
野菜や果物のアレルギー?
(生の)野菜や果物にアレルギーがある方は、花粉ー食物アレルギー症候群かもしれません。
特定の花粉と特定の食べ物のアレルゲンが似ていることがあります。そのため、花粉症のある人で、食べ物でもアレルギー症状がでることがあり、これを花粉ー食物アレルギー症候群(口腔アレルギー症候群)といいます。詳しくはこちらを御覧ください。
口腔アレルギー症候群とは?
食物アレルギーによって、口の中やのどにピリピリ感、イガイガ感かゆみなどが出現することをいいます。花粉-食物アレルギー症候群では、その原因となるアレルゲンが加熱や消化液でアレルゲン性を失うことも多く、口腔アレルギー症候群を呈することが多いです。
※口腔アレルギー症候群とは、アレルギーの症状からの分類であり、花粉ー食物アレルギー症候群は、アレルギーの仕組み(機序)からの分類です。花粉ー食物アレルギー症候群の方は、多くが口腔アレルギー症候群を呈します。
参考文献
1) 厚生労働科学研究班による食物アレルギー診療の手引き2023
2)UpToDate:Clinical manifestations and diagnosis of oral allergy syndrome (pollen-food allergy syndrome)
- この記事は、より多くの方に病気に関しての知識を深めてていただく目的で執筆しています。病状ごとに、その方に提供される最適な医療は異なるため、治療方針に関しては必ず主治医にご確認ください。
- この記事は、信頼できる専門家の先生方が執筆、監修されているという観点、評価の定まっていない原著論文の引用を控えるという観点から、原著論文に加え、学会発行のガイドラインや、世界的に信頼され、参照されているデータベースであるUpToDateを積極的に参考文献として参照させて頂いております。
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豊田かなでクリニック
院長:加藤友大
医学博士、日本内科学会 認定内科医、日本循環器学会 循環器専門医
2025年11月、「正しい情報に基づいた患者中心の医療」を実践するために、豊田かなでクリニックを開院。「おいでん病気ペディア」では、しっかりとした医学的な根拠に基づき、不必要に不安を煽らない情報の発信を行っています。
Web問診・オンライン予約・オンライン診療などのデジタルトランスフォーメーション(Dx)を取り入れ、「スムーズな体験で健康管理をもっと手軽に」するクリニックを目指しています。
今後は、AIトランスフォーメーション(AIX)を積極的に取り入れ、温かな医療で地域の皆様の健康を守る「未来の医療のカタチ」を創っていきたいと考えています。
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最終更新日:2025/3/15