メニュー

ワキ汗(原発性腋窩多汗症)

Kanade's point
  • 多量のワキ汗にお困りの方は、原発性腋窩多汗症かもしれません。
  • 5.7%(17人に1人)の方にみられる、一般的な病気です。
  • いくつかの薬が有効であることがしられており、保険診療で治療することができます。

 

原発性腋窩多汗症( ひどいワキ汗)とは?

特に原因のない大量のワキ汗を、医学的には原発性腋窩多汗症と呼びます。なお、手汗や足の裏の汗がひどい場合は、手掌多汗症とよび、特定の場所に多量の発汗がある場合を局所多汗症とよびます。特に原因がない場合を原発性局所多汗症と分類します。

原発性腋窩多汗症は思春期あたりに自覚することが多いようです。

 

原発性腋窩多汗症の診断基準

「ワキに限定してたくさんの汗がでる」

「特に明らかな原因がない」

「6ヶ月以上症状が持続している」

上記3つに当てはまる方で、下記の6項目中2項目を満たす場合、原発性腋窩多汗症と考えられます。

①最初に症状がでたのは、25才以下である。

②左右両方のワキに症状がある。

③寝ている間は汗が止まっている。

④1週間に1回以上、汗がたくさんでることがある。

⑤家族に腋窩多汗症の人がいる。

⑥日常生活に支障をきたしている。

 

ワキ汗(原発性腋窩多汗症)のお薬

(文献1、2をもとに作成)

20〜30%塩化アルミニウム溶液

日本のガイドライン1)でも、まず行ってよい治療と記載されています。コットンなどにとって、就寝前にワキにぬり、効果が出るまで毎日継続します。(日中に塗ってもかまいません。)塩化アルミニウム溶液は保険適応のあるお薬ではありませんが、薬局製造販売医薬品として購入することができます。副作用として、刺激感かぶれてしまう可能性があります。もし、塩化アンモニウム溶液を塗ってかぶれてしまった場合には、使用を中止してください。

抗コリン外用薬

多汗症のなかでも、ワキ汗に使われます。下記の2つの薬剤が保険適用されています。

ラピフォートワイプ(グリコピロニウムトシル酸塩)

エクロックゲル(ソフピロニウム臭化物)

どちらも、M3受容体を介したコリン作動性の反応を阻害することで発汗を抑えます。

どちらも当院で処方できますので、ご相談ください。

 

まとめ

ワキ汗でお困りの方は、原発性腋窩多汗症かもしれません。有効な薬がありますので、お困りの方は一度医療機関にご相談ください。

 

参考文献

1)日本皮膚科学会:原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版 https://www.dermatol.or.jp/modules/guideline/index.php?content_id=2

2)UpToDate:Primary focal hyperhidrosis https://www.uptodate.com/contents/primary-focal-hyperhidrosis

 

おいでん病気ペディアは、豊田かなでクリニックの院長が執筆する、わかりやすい医療情報サイトです。

「通院中の病気についてもっと知りたい!」「この病気、どんな治療があるの?」

そんな不安や疑問に、エビデンスに基づいた情報でお応えします。

内科医・専門医の視点から、正しい情報をわかりやすくお伝えできるよう、ガイドラインや評価の定まった論文を情報源としています。2023年秋からスタートし、今では17万文字以上のボリュームに!

診察時に気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

他の記事はこちらからどうぞ!

免責事項
  • この記事は、より多くの方に病気に関しての知識を深めてていただく目的で執筆しています。病状ごとに、その方に提供される最適な医療は異なるため、治療方針に関しては必ず主治医にご確認ください。
  • この記事は、信頼できる専門家の先生方が執筆、監修されているという観点、評価の定まっていない原著論文の引用を控えるという観点から、原著論文に加え、学会発行のガイドラインや、世界的に信頼され、参照されているデータベースであるUpToDateを積極的に参考文献として参照させて頂いております。
  • 記事の内容に不備、誤りなどありましたら、当院までご連絡いただけますと幸いです。正しい医療知識の普及のため、専門医をはじめとしたプロフェッショナルの方からのご意見・フィードバックを、是非ともお願いいたします。ご意見、ご指摘はこちらからお願いします。
この記事の執筆・医学監修

豊田かなでクリニック 院長
加藤友大

医学博士/日本循環器学会 循環器専門医/日本内科学会 認定内科医

名古屋大学医学部卒。英国レスター大学、米国ジョンズ・ホプキンス大学への留学を経験。安城更生病院、名古屋大学医学部附属病院などで内科・循環器内科・救急診療に従事し、米国ハーバード大学での研究・教育を経験。帰国後の2025年11月、愛知県豊田市に豊田かなでクリニックを開院しました。

専門は循環器内科で、高血圧、脂質異常症、不整脈、心房細動、心不全などの循環器疾患を中心に、内科医として糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、気管支喘息などの診療にも幅広く対応しています。

おいでん病気ペディアでは、「正しい情報に基づいた患者中心の医療」を大切にし、国内外の診療ガイドライン、UpToDate、主要な医学文献などを確認したうえで、一般の方にも理解しやすい疾患情報を院長が執筆・医学監修しています。

掲載内容は一般的な医学情報であり、個別の診断・治療方針を決定するものではありません。症状がある方、治療中の方、急に症状が悪化した方は、医療機関へご相談ください。

加藤友大医師の詳しいプロフィール

 

最終更新日:2025/2/28

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME