手足口病
手足口病とは
手足口病とは、手と足、口の中に水疱ができるウイルス感染症です。5才以下のお子さんに多いですが、大人でも感染することがあります。主にはコクサッキーウイルスA6型、A16型、エンテロウイルス71型などにより引き起こされます。また、ウイルスの型によっては手や足・口以外にも膝やおしりなどに水疱ができたり、大きな水疱となることがあります。およそ3割くらいの方が発熱するといわれています。
ヘルパンギーナとは
ヘルパンギーナとは、主にコクサッキーウイルスA群によって引き起こされ、口の中の水疱と高熱が特徴的です。数日で解熱します。
症状
発熱、水疱のでる順番は様々です。そのため、はじめ水疱が口の中だけである場合はヘルパンギーナと診断され、後に手足にも水疱ができることがあり、その場合には手足口病の診断となることがあります。
特に口の中の痛みのために、食事をとるのが難しくなることが多いです。刺激の少ないものを食べるようにしましょう。
どちらも数日で解熱しますが、水疱は治癒するのに1週間程度かかります。
治療方法
手足口病、ヘルパンギーナに対する特別な治療はありませんので、対症療法をおこなうこととなります。
感染対策
手足口病は感染力が強いため、家庭内で感染をしないように対策することも大切です。
1)マスクの着用
2)手洗い:エンテロウイルスはアルコール消毒の効果が低いため、手洗いが推奨されています。
3)タオルや食器の共有を避ける
4)身の回りの物の消毒
症状がおさまっても、2〜4週は便中にウイルスが排出されますので、手洗いなどをしっかりと行いましょう。
できる範囲での感染対策を行っていただければと思います。
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豊田かなでクリニック
院長:加藤友大
医学博士、日本内科学会 認定内科医、日本循環器学会 循環器専門医
2025年11月、「正しい情報に基づいた患者中心の医療」を実践するために、豊田かなでクリニックを開院。「おいでん病気ペディア」では、しっかりとした医学的な根拠に基づき、不必要に不安を煽らない情報の発信を行っています。
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最終更新日:2025/3/4